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ピアスの穴あけは医療行為です

ピアスの穴あけは医療行為です

ピアスの穴あけ(ピアッシング)は、人体に傷をつけるため、医療行為に分類されています。したがって、本来は医療機関でしかできないことになっています。ご自身であけられるのであれば、処罰されるようなことはありませんが、ショップなどでピアッシングをしているところは、ショップ側が医師法違反で処罰される可能性があります。ピアッシングからの出血や化膿といったトラブルは、ご自身であけられたケース、ショップであけたケースがほとんどです。ピアッシングは必ず医師の指導の下に行ってください。

※20歳未満の方は保護者の同意書が必要です

20歳未満の方がピアッシングを希望される場合は、保護者の方の同意が必要です。18歳以上で20歳未満の方は保護者の方の同意書をお持ちください。また18歳未満の方は保護者の方の同行をお願いしておりますので、ご理解ください。

当院のピアッシング(ピアス穴あけ)

当院では、ピアッシングによるトラブルを避けるために、医療用のファーストピアスを使用しています。もし出血などのトラブルがあった場合も、医療機関ですのですぐに治療ができます。清潔な環境で清潔な器具を使用しますので、感染症などの恐れも最小限に留めることができ、安全です。
ファーストピアスは、一般のピアスよりも安全な素材、2倍の太さがある軸、大きめのヘッドなどを使って、安全に安定したピアス穴をつくることができる専用のピアスです。
ピアスの穴をあけるピアッサーはクリニックで用意しております。また、ファーストピアスは何種類か用意しており、お気に入りのデザインを選んでいただくことができます。
なお、当院でのピアッシングは耳に限って行っております。ボディーピアスは扱っておりません。

施術の流れ

当院のピアッシングは、専用の医療用ピアッサー(穿孔器)を使用しておりますので、安心・安全に穴あけを行うことができます。特に痛みに弱いなどのご心配がありましたら、事前にご相談ください。

1マーキング

ご自身で希望の位置にマークをつけていただきます。

2ピアッシング

ピアッシングする部分をしっかりと消毒します。その後、マーキングした部分に医療用ピアッサーをあててレバーを握れば、一瞬でピアッシングができます。もう片方の耳も同様にピアッシングを行い、医療用ファーストピアスを装着したら終了です。

ピアス施術後のケア

施術後、1週間程度はピアッシングした部分から体液などの分泌物が出ることがあります。水道水には適正な量の塩素が含まれていますので、水道水を使って軽く拭き取ったり、洗い流したりしてください。浄水器を通すと塩素が減ってしまい、かえって危険ですので避けてください。
入浴では、シャワーで耳たぶを洗い流すようにします。1週間程度、お風呂上がりに消毒薬を患部に垂らしてください。
医療用ファーストピアスは、ピアス穴をしっかりと定着させるために、最低1か月は装着したままにしてください。その後はお好きなピアスに付け替えていただくことができます。

ピアッシングの注意点について

ピアッシング後の痛みについては、かなり個人差があります。まったく痛みを感じない方もいれば、数時間じんじんと痛むという方など、様々です。痛みがひどい場合は、患部の清潔を保ちながら冷やすようにしましょう。

禁忌・注意事項

  • 医療用ファーストピアスを1か月以前に外してしまうと、穴がふさがってしまったり、出血したりする危険性があります。医師の指示通り、1か月経過してから外してください。
  • ファーストピアスを外す際には、キャッチがかなりきつめに作ってありますので、ご注意ください。
  • 着替えなどで衣類やカーテンなどにピアスをひっかけると、穴が引きつれたり、出血したりするようなこともありますので、注意してください。最悪の場合、耳たぶが裂けてしまうこともあります。
  • 金属アレルギーのある方は事前に医師にお伝えください。

リスク・副作用

ごく稀に出血を起こしたり、感染症を起こしたりすることがあります。施術中の場合はすぐその場で対処しますが、後日感染症などを起こした場合は、まずご連絡ください。
また、ピアッシングによってご気分を悪くされる方もいらっしゃいます。その際は、遠慮なくお申し出ください。
耳たぶの形、厚さ、大きさなどによって、ご希望の位置にピアッシングができないことがあります。あらかじめご了承ください。
また、左右の耳がまったく同じ形や厚さということはありませんので、必ず左右差はでることになります。その点もあらかじめご了承ください。

ピアストラブル

ピアストラブル

ご自身、あるいはショップなどでピアッシングを行った場合、様々なトラブルが起こる可能性があります。医療機関で行っても、ごく稀なケースとしてトラブルが起こることはあります。
ピアッシングによって以下のような症状が起こった場合、お早めに当院にご相談ください。

ピアスホールの感染

ファーストピアスを入れている期間や、新しいピアスと入れ替えようとする期間に、ピアスホールを中心として耳たぶが赤く腫れ上がり、熱をもったり、膿や分泌物がでてきたりすることがあります。ピアスホールの表皮がしっかりと張っておらず傷付いたままであったり、ピアス付け替えの際に新たな傷が生じたりすると、そこから細菌による感染症が起こります。原因となりやすいのは、ピアッシングをする際に患部や手指の消毒が不十分であること、ピアッシング後に患部が清潔に保たれていないことなどです。
炎症の程度が軽い場合は、ピアスを外してシリコンチューブを患部に挿入し、膿の排出を促しながら炎症を抑え、それと同時に抗菌薬や抗炎症薬などの内服を行っていきます。
炎症がひどい場合には、いったん完全にピアスを外し、治療に専念し、炎症が治まって腫れが完全に引いてから、再度ピアッシングを行うことになります。

ピアスの埋没

ピアスのヘッドやキャッチが皮膚に食い込んで埋まってしまうことがあります。局所麻酔の上で皮膚を切開し、埋没したものを取り出します。その際、感染をともなっていれば、感染症の治療を同時に行います。

ピアス裂傷(耳垂裂)

衣服の脱ぎ着や部屋のカーテンの開け閉めの際などに、ピアスを引っかけてしまい、強い力がかかると、耳たぶに急性の裂傷を起こすことがあります。また、重いピアスを付け続けていてだんだん耳たぶが重みに耐えきれなくなり、ピアス穴から裂けてしまうことがあります。
裂けてしまった耳たぶは自然にくっついて元に戻ることはありません。局所麻酔をして、裂けた部分を縫い合わせる治療を行います。その際、裂け目に新しくできた表皮を切除して縫い合わせるといったケースもあり、完全に元の形に復元できるわけではありません。詳しくは耳垂裂のページをご参照ください。

外傷性表皮嚢腫

ピアッシングをした部分の皮下にコロっとしたしこりができてしまうことがあります。これはピアッシングをきっかけに、皮膚の表面の細胞が皮下に入り込んで袋状になり、その中に皮脂や表皮の角質などが溜まってできた良性の腫瘍です。粉瘤と同じようなものですが、毛根がない部分にできるもので、外傷性表皮嚢腫と呼ばれます。
局所麻酔をして、袋になっている表皮を内容物とともに切除します。耳たぶは非常に皮膚が薄い部分ですので、術後は瘢痕が残ってしまうケースが多く、また切除によって耳の形が以前と変わってしまうこともあります。

ピアスケロイド

ピアッシングをした後の皮膚が赤く腫れ上がり、ケロイド状態になることがあります。ケロイドは皮膚の外傷をきっかけとして起こるものですが、ピアッシングも外傷です。ケロイド体質の方は特に、ピアス穴の部分にケロイドができやすいことになります。またケロイド体質ではない方も、炎症をおこしたままピアスを使い続けると、慢性化しケロイドになることもあります。近年、ピアストラブルとして増えてきている傾向があります。
治療としては、塗り薬やステロイドテープなどの塗布によって、腫れを抑えていくことを第一とします。どうしても治まらない場合、手術でケロイド部を切除することも検討します。ケロイドは再発することが多いため、ケロイド体質の方にピアスはお勧めできません。

同意書のダウンロード

未成年者の治療につきましては、保護者の同意書が必要になります。下記よりダウンロードの上、お持ちください。

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